国交断絶と封鎖

国交断絶は外交関係断絶とも言い、自国が当該国に対して派遣した常駐外交使節およびその随員を召喚するとともに、自国に駐在するその国の常駐外交使節及びその随員に退去を命じることです。戦争開始の効果として発生しますが、平時に行なわれるときは、第三国の常駐外交使節に自国民およびその権益の保護を依頼し、これを通じて、相手国と交渉を保つのが普通です。1964年1月のフランスの中国承認に際して、国民政府は、フランスと国交断絶しました。
封鎖とは軍事力によって、敵国の一定の地域の海洋からの交通を遮断する行為で、キューバ危機に際してアメリカがとった隔離は、事実上の封鎖でした。封鎖に平時のものがあり、戦時のものとのちがいは、形式的には封鎖国と被封鎖国との間に、戦争状態が存在するかどうかにかかわりがありますが、実質的には、封鎖対象が被封鎖国の船舶だけが、第三国の船舶をも含むかによって分かれます。戦時、つまり宣戦布告がなされている場合以外は、実際には当面の相手国が対照とされ、仮に実害を与えている国であると見られようとも、他の国の船舶を対象にはできません。

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