平和条約方式
平和条約方式とは戦争状熊にある両国の懸案の一切を解決して、平和条約を結び、大使を交換して正常な国交関係に入ろうとする通常の戦争終結の方式です。1955年6月以降のロンドンでの日ソ交渉はこの方式を目標としたために、ロンドン方式とも言われます。アデナウアー方式の反対になります。
アデナウアー方式とは戦争状態にある両国の国交を正常化するための方式の一つで、領土問題、通商問題など、両国間の懸案を事前に解決せず、まず大使の交換を行なって外交関係を再開、その上でこれらの問題を解決していこうとするものです。西ドイツ首相のアデナウアーのとった方式です。ソ連は1956年1月、西ドイツとの戦争状態終結宣言を行ない、ついで9月アデナウアー首相をモスクワに招き両国間の外交その他の問題を討議しました。アデナウアー首相はドイツ統一を前提として国交を回復しようとしましたが、ソ連の強硬な反対にあい、結局、抑留者5万人の釈放という土産をもって、大使の交換に応ぜざるをえませんでした。
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